クルマ
クルマを買った。
マツダデミーオ。緑色。
中古車で買ったのだけど、僕の要望は「安い」「故障しなそう」そのくらいだった。
昔からクルマにも時計にもこだわりがない。若い頃など、「このクルマやべー!」「くそたけー!」というような友人たちのやりとりを何度も隣で聞いていたけど何の興味も湧かなかった。
「安い」ものがいいなら軽自動車だろと思われるかも知れないが、日々の生活の中で「30歳を超えて軽自動車か」という迫害を何度も受けるうちに面倒くさくなり普通車を選ぶこともコストパフォーマンスのうちなのかと考えるようになった。客観的な部分が変わる。僕自身はどうでもいい。差別意識を捨てて欲しい。
そして、あれほどこだわっていた友人たちも「ケッキョク安く乗れて沢山運べればいいんすよ」みたいな感じになっていき逆に今軽自動車にのっていたりする。ケッキョクその時の気分で季節のように巡るものなのかも知れないと思った。
「故障しなそう」問題は分からなかった。新車を購入することが圧倒的正解ということは分かるのだけど新車は必要ない。高い。僕の場合、必要なものは安くて手頃なものだった。
お店の人は、もちろん売らなきゃいけないだろうし高く売れた方がいいに決まっている。その中で、「開店してから長い期間その場所でやっている店はだいたい大丈夫」というネットの情報にはナルホドと思った。
クルマに詳しい友人に色々と相談しながら選んだ。その中で面白かったこともシェアしたい。
「街中を走っているクルマは大丈夫」
今、道路を走っている台数が多いほど良いクルマ信頼度数は高いとのこと。なるほど。
「ラクティスはエンジンが強いから20万キロ走る」
極端な意見かも知れないけど、手頃系でいちばん話題に上がったのはラクティスだった。あとは手頃系の中だと日産はちょっと電気系弱い説なども言っていた。あとは個体値があり故障しにくかったクルマ、故障しやすかったクルマなど聞いたけどおそらく結果論の話。
クルマの中の匂い、ボディの傷具合、この辺りは買う人の主観と値段の相談の部分。
エンジンの上にネズミの糞があったらコードを噛まれているかも、という情報もあった。
そしてマツダデミーオ(デミオ)の緑色に至ったのだけど、決めてとしては不人気色だからちょっと安いというものがあった。程度に比べて安かった。ちょっと派手かなとも思ったけど友人の後押しもありこれも愛嬌と思い緑を受け入れた。
ネットで見たデミオの情報も概ね良い評価だった。その中で、伊坂幸太郎が「ガソリン生活」という小説を書いていて、その小説の主人公は購入したクルマと同じ緑色のマツダデミオだった。我輩は猫である形式で、猫ではなくデミオから見た物語が語られているとのことだった。
そのように色々な縁が重なりマツダデミオを購入した。選ぶことを手伝ってくれたナオキくん、ナベくん、ありがとう。
大切に乗ります。そんな感じで、ばーい。