田中まじめ滅餓寧武露愚

よろしくお願いします。

モモコグミカンパニーとチェキが撮りたい(完結編)


朝から美容室へ。あけちゃん(美容師)は笑いながら「昨日、なおき(友人)も髪の毛を切ってて、明日けんちゃん(私)も髪の毛切るって言ってたらニヤっと深く頷いてたよ」。いや違うんですって。本当にスケジュールが合わなくて。


髪の毛はあけちゃんにお任せ。「じゃあ人間のクセが強いことが初対面の人に伝わるような感じにしとくね」と。仕上がった髪型はまさしくそんな感じで面白かった。


10年以上の付き合いになるが、あけちゃんのアシスタント時代が終わる頃に、ちょうど私が美容師として働き始めたので長い付き合いの中で始めて髪の毛を切ってもらった。感動があった。


一度帰宅。掃除などしてから万代に移動してなおきと合流。ライブに先んじてチェキ券を購入しなければいけない。一時間半ほど並ぶ。TO(トップオタ=有名なオタク)を見かけドキドキする。


雨が降ってきた。「雨曝しなら濡れるが良いさ」(イースタンユース)とばかりに雨曝しになって濡れようと思っていたら、なおきがリュックから折り畳み傘を取り出してトトロのように傘をさしてくれた。


甲本ヒロトは家からビーチサンダルでハワイに行く」という話を聞いてから、なるべく荷物を少なく行動することを主義としてきた。フジロックなども不便でいいからなるべく荷物を少なく過ごしたい。ただそれで迷惑をかけたらいけないので、やっぱり準備が良い人になろう。本当にすみません。


一方なおきは、今回のライブだけでも折り畳み傘に加えて、代えのTシャツ2枚(ライブまで、ライブ中、ライブ後、を快適に過ごすため)、デオドラントスプレーの果てまで持ってきていた。さすが。


並んでいる間に、えのさんという知人の一行に遭遇。お世話になりました。ありがとうございます。


無事にBiSH券をゲット。


その後、なおきさんは更にどしゃぶりの中30分並んでBiSHガチャ。メンバーがドット絵になったマスコットが付いたキーホルダーがどうしても欲しかったらしい。


結果は、BiSHのロゴがプリントされたカラビナ×2BiSHのロゴがプリントされたネックストラップ×1


しんじ、きむら、あさゆか、すだぴん、たっちゃんも合流。フレッシュネスバーガーで「チェキを誰と撮影するか、どのように撮影するか」について話す。


ここで自分の考えすぎる面倒くさいヘキが活動、暴走。沼にハマりそうな自分に行くなと論理的説得を試みる。


結局、モモコグミカンパニーとチェキを撮影したい、言葉を交わしたいというパッションは何なのか。友達になりたいのか、恋人になりたいのか、認知を受けたいのか、受けてどうするのか、それは自分がなりたい自分の人生と交差するのか、交差しないのか、だとすればお金を払ってチェキを撮影するという行為は何なのか。


チェキ3000円と考えがちだが、体験消費だけでなくCD3000円分を購入することに対する副賞がチェキなのであって、3000円分の価値があるモノが残ることは、損得だけで考えるわけではないが、なけなしの小遣いをやりくりする中で考えたときの損得の側面からも、問題ないのではないか。むしろ2枚でも良いのか?


推しの目の前に現れて自分の存在を知ってもらうということ、それ自体が人間にとって嬉しいことなのかも知れない。瞬間的にでも関心を持って欲しい人からの関心が自分に対して生まれること自体に悦びがある気がする。愛の反対は無視というし。その関心を買っているのか。


いや、うるせー!


説得は失敗に終わり、たいした作戦の浮かばぬままライブ会場へ。のんさんという清掃員の先輩カップルと整理番号が連続していて驚いた。


ライブで整理番号呼び出しを待つ行為は高校生のときに見たガガガSP以来かも知れない。整理番号が良くて三列目くらいに行けた。ち、近い。


一時間弱の待機を経てライブ開始。


ち、近い!こりゃあかん!


ハシヤスメのコント、また20分見るのちょっとなーと思っていたけどネタはまるっきり変わっていたし、モモコさんフィーチャーで面白かった。近かったので表情など情報量が多かったことも一因かも知れない。


途中、ハシヤスメさんの顔が怖いとメンバーが吹き出す場面があった。ハシヤスメさんは客席に背を向けてその顔をしているのだけど、本当に面白い顔をしてそうな雰囲気が出ていて良かった。


リンリンMC、リンリンの都合でボイトレのレッスンが無くなった過去があったらしい。しかし今は前向きになれていると。人に言えたことから何かを乗り越えたことが伝わってきた。これからの成りたいボーカリスト像に向かっていくリンリンが楽しみだ。


ビューティフルさ、ライブで参加してみるととても楽しい。アイアムミーもそうだけど例のプチャヘンザするとテンション上がる説はかなり効果が高いのかも知れない。サラバかなのイェッタイガー楽しかった。遂に死のモモコさんかわいかった。


あとやっぱり前の方は後ろからぎゅうぎゅうに押される圧がすごかった。「足、浮かせたら浮きそう」と思ってちょっとやってみたら浮いた。完全にガガガ以来。


客席からの「正解は?越後製菓」コール。これがアンコールを呼び込むアンコール後、星と優しいPAiNで終演。


優しいPAiNはアイナ振付。スパークという最初期の思い入れのある曲に似ているので、振付もスパークに似せて作ったとのこと。


曲の雰囲気に合わせて、ずっと歌い続けた曲が歌えなくなってマイクを置こうとするんだけどマイクが愛おしくて置けないというストーリーを表現したとインタビューで語っていた。意味を知ると更に振付が面白い。


アイナ、ほとんどの曲で振付を担当していてすごい経験値を積んでいる。あとヘルプとかヘイゲートとか消えないでなど作詞も面白い人なんだと最近気が付いた。


終演後、ついにチェキ。


行儀よく列をなすオタクたち。意外とスムーズに進んでいき、思ったより早く撮影の順番が回ってきた。


目の前に現れたモモコグミカンパニー。「あ、この服いいよねー、東京で買ったの?東京の人?」という言葉をかけられる。


そのとき私はグッチメイズがデザインしたBiSHのロゴのTシャツを着ていた。グッチメイズとは新進気鋭の日本のグラフィックライターで、最近ではフライングロータスという世界的に有名なヒップホップアーティストのCDのタイトルロゴを担当していた。


おそらくモモコさんは知らないだろう。そう勝手に思うと同時に全国津々浦々ほとんど毎日のようにチェキを撮影しているプロのサービスを感じる。先手必勝、アイドル側から話題を振らねば変な間が生まれてしまうことだろう。ありがとうございます。


新潟に住んでいますと答える私。続けざまに「チェキどーする?」という話題に移行。「オススメのポーズでお願いします」と。私よ、飯屋じゃないんだからさ。謎のキツネポーズをしてくれたので真似する私。


例のノールックで撮影したチェキをキャッチして、とりあえずチェキを振る時間。


ここぞとばかりにチカラを解放、「友達と趣味でラップしているんですけど去年の夏に『モモコグミカンパニーとチェキが撮りたい』ってリリック書いてたんで今日チェキが撮れて良かったです」。


オタク早口で呪文を唱えながら最後は係員の方に剥がされて退場。モモコさんの「ラップ?」という言葉を後ろ頭で聞いた。


全て終わった。満喫太郎です。ライブハウスの外に出て友人らと集合。みんな、お風呂上がりみたいな良〜い顔をしている。興奮気味に本日の感想を言い合う友人ら。


居酒屋に移動しチルアウト。チェキを並べる我々。チェキに映ったみんなのオタクスマイルが今日の全てを物語っていた。