田中まじめ滅餓寧武露愚

よろしくお願いします。

【小説】百舌の叫ぶ夜【途中からネタバレ】

めちゃくちゃ面白かったです。サスペンス、アクション、ミステリー、群像劇。前半に散りばめられた謎が後半からラストにかけて丁寧に紐解かれていく感じが楽しかったです。


からまった紐の数は個人的に過去最大級に感じたのですが、それがまた多すぎず少なすぎず心地よい具合でした。


最終局面に向けて、関わる人が増えてスケールが膨張していく展開には振り落とされそうになってしまったしまいましたが、最初の肝である「百舌、誰なん!?」の明かされ方は鮮やかで心地よかったし、ラストシーンも、百舌の物語だったという軸がブレずにスッキリ読み終えることができました。











ここからネタバレ(全シリーズ読破された方のみ読んでください)










内容は上の感想の通りめちゃくちゃ良かったんですけど、巻末に逢坂剛の本として百舌の叫ぶ夜のその後のシリーズが紹介されていて、まずその後の世界があったことに驚き、また、紹介されていたあらすじのネタバレっぷりがあまりに激しくて少し笑ってしまいました。


兄が生きていたこと、倉木の出世、美希との結婚、その子が亡くなってしまったこと、大杉は探偵に、


いや、兄は生きてたし倉木と美希は結婚したんかい!!!!!!!!

あと何も知らずに比較的に新しい作品かと思って読んでいたけど、完成されたのは昭和61年の1月、約35年前の小説だったことも驚かされました。古くなっていないです。


以上、ばーい。