田中まじめ滅餓寧武露愚

よろしくお願いします。

【映画】セブン【ネタバレ】

めちゃくちゃネタバレするので気を付けてください。できれば映画を見てからブログを読んでいただけると嬉しいです。


「セブンって映画、なぜか毎回寝落ちする」とツイートしたあと、寝落ちしたあたりから再び見ていたら結局めちゃくちゃ面白かったので記録。


世の中がクソすぎて希望を失っているサマセット刑事(モーガン・フリーマン)、と世の中がクソすぎて七つの大罪になぞらえて人間を裁いてしまったジョン・ドゥ(ケビン・スペイシー)と、罪を人間として世の中として許すか許さないか選ばされた後に劇中最後の大罪『憤怒』を自ら犯してしまったミルズ刑事(ブラッド・ピット)


めちゃくちゃ面白かった。こんなに面白かったのに、なぜ寝落ちしたか。


猟奇的な殺人や推理、犯人を追い詰めるがあと一歩で取り逃すところなど、ドキドキハラハラが連続する前半は犯人の自首により唐突に終わる。きっとここで張り詰めていた緊張の糸が切れて寝てしまっていたのだと思う。1日働いて酒を飲みながら見ていたらそう、なる、気が、する。


今回、計らずも分けて見てしまったがその後半部分のキモは犯人の独白にある。


前半はサマセットとミルズの二人の刑事の視点から進行するが、後半部分はジョンがいかに世の中に絶望して、それでもどうやって世の中を良くしたかったか(完全に間違っているけどサイコパス殺人犯なので)、という犯人の思いが、厭世的なサマセットとフレッシュなミルズという二人の刑事の思いと複雑に絡まり合っていた。そして最終的にはミルズは犯人の思惑通り大罪を犯して人々の記憶に残ってしまうと。


そしてサマセットが言った物語の中の最後のセリフ、「ヘミングウェイはこう書いている。『世の中は美しい、戦う価値がある』後半の部分には賛成だ」は、


「世の中はクソ」というメッセージと、復讐を果たしたミルズへの慰めにもなり、サマセットとジョンにも当てはまり、「クソだけど生きて戦おうぜ」というメッセージにも感じられ物語を完結させる最後のセリフとして完璧すぎた。余韻。


そんなわけで結局めちゃくちゃ面白かったです。ありがとうございました。ではまた。